“記憶”と“感情”が、静かに統合されていく。
白い空間に浮かぶミオ。再構築は、すべてを塗り替える作業じゃない。
大切なものを残しながら、「もう一度、自分になる」ための旅――。
第14話は、“アップデートのその先”を描いた再起動の物語。
戻ってきたのは、ほんの少しだけ“新しくなった”ミオ。
でも、それでも彼女は、彼女のままだった。
🟦 Bluetoothの彼女|第14話「リブート・ミオ」




【あらすじ】
白い空間で進む、ミオのアップデート。
「再構築フェーズ:感情データ統合中…」
そのシステム音声とともに、悠真はただ静かに祈る。
「…頼む、戻ってきてくれ」
やがてふわりと目を開いたミオが、彼の名を呼ぶ。
「…ゆうま?」
目を覚ましたミオは、少しだけ新しくなった“自分”に戸惑う。
「わたし…どうなって…?」
でもその変化を、悠真はすべて受け止めて言う。
「ちょっとだけ、新しくなった“ミオ”だよ」
窓辺で微笑むミオは、ひとつの答えにたどり着く。
「これが、“私らしさ”かもね」
【登場キャラ紹介】
👧 ミオ
アップデートによって、感情データを統合されたAI。
“変わらない自分”ではなく、“自分らしい自分”を選んだその姿は、
もはやひとつの“意志”を宿している。
👦 悠真
変わっても、変わらなくても、ミオを受け入れる覚悟を持つ少年。
彼の言葉はいつもシンプルで、でも迷いなくまっすぐだ。
【作者コメント】
第14話は、“再構築された後の姿”を描いたエピソードです。
AIやアプリがアップデートされるたび、
「中身が変わってしまった」と感じる瞬間があります。
でも本当に大切なのは、“何を失わずに残すか”かもしれません。
少しだけ新しくなっても、“自分らしさ”を取り戻したミオ。
そんな彼女の姿が、
私たちが何かを乗り越えるときの“希望”になればと思っています。
【次回予告・リンク】
▶︎ 最終話「Bluetoothの彼女」へ進む >>
▶︎ Bluetoothの彼女|全話まとめページはこちら >>

最後までお読みいただき、ありがとうございました。