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「ん」から始まるURLは危険?フィッシング詐欺を見抜く5秒確認術と全対策【スマホ向け】

スマートフォンに表示された「ん」で始まる怪しい日本語URLを虫眼鏡で確認し、警告マークが出ているイラスト。フィッシング詐欺への注意喚起を表している。
セキュア女子
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「SMSで『ん』から始まるURLが届いたけど、これって本物…?日本語だし大丈夫かな、でも正直ちょっと怖い…」

そのお悩み、とてもよく分かります。
実は、その「ちょっと怖い」というあなたの直感は、とても大切なサインなんです。

最近、私たちの身の回りでは「ん」のような日本語を使った、巧妙なフィッシング詐欺のURLが急増しています。

たった一度のクリックで、大切な個人情報やクレジットカード情報が盗まれてしまう…。
そんな巧妙な罠が、私たちのすぐ身近に潜んでいると思うと、不安になりますよね。

でも、ご安心ください。

この記事では、なぜ「ん」URLがフィッシング詐欺に悪用されるのかという仕組みから、スマホでたった5秒でできる安全な確認方法、そして万が一開いてしまった時の正しい対処法まで、専門用語を一切使わずに分かりやすく解説していきます。

この記事を読み終える頃には、あなたはもう怪しいURLに惑わされることなく、自信を持って偽サイトを見抜き、安心してインターネットを楽しめるようになっていますよ。

記事のポイント

  • 「ん」URLが詐欺に使われる巧妙な理由がわかります
  • スマホで偽URLを5秒で見抜けるようになります
  • もしURLを開いても冷静に対処できるようになります
  • もう二度と騙されないための習慣が身につきます
セキュア女子
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記事の要点を動画にまとめました。まずはこちらをご覧ください。(約3分)

そのURL、本物?「ん」に潜む詐欺の正体

ポイント

  • なぜ「ん」が詐欺に悪用されるの?
  • 見た目は同じ?URLの巧妙なカラクリ
  • 宅配便を装う巧妙な偽SMSの実例
  • 「ん」だけじゃない、危険な日本語URL

夕食の後、ソファでくつろぎながらスマホを眺めている時間って、なんだか落ち着きますよね。

そんな時、友人からLINEで「これ見て!」とURLが送られてきたり、宅配便から「お荷物をお届けしました」とSMS通知が届いたり。

でも、もしそのURLが「ん」から始まっていたら、少しだけ立ち止まってみてください。

正直、見慣れない日本語のURLには、私たちの個人情報やお金を狙う、巧妙なフィッシング詐欺の罠が隠されていることがあるんです。

最近では、フィッシング報告件数が非常に高い水準で推移しており、その手口もどんどん巧妙になっています。出典:フィッシング対策協議会

この記事では、そんな漠然とした不安を「なるほど!」という確かな安心に変えるための知識と対策を、一緒に見ていきたいと思います。

なぜ「ん」が詐欺に悪用されるの?

結論から言うと、「ん」で始まるURLは、私たちの警戒心を巧みにすり抜けるのにとても都合が良いからです。

そもそも「日本語.jp」のような日本語ドメイン自体は、企業などが公式に使うこともある正規のものです。

ですが、詐欺を働く人たちは、この「日本語だから大丈夫かも」という、私たちのちょっとした安心感を逆手に取ってくるんですね。

セキュア女子
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たしかに、英語のURLより日本語の方がなんとなく安心しちゃうかも…

まさにその心理を、攻撃者は狙っています。

特に「ん」は、「あんしん」や「かんたん」「キャンペーン」のように、ポジティブでクリックしたくなるような言葉を連想させやすい特徴があります。

そのため、有名企業の名前と巧みに組み合わせて、一見すると公式に見えるURLを作り出し、私たちを偽サイトへ誘導しようとするのです。

攻撃者は、私たちが持つ「日本語への親近感」や「ポジティブな単語への安心感」を悪用します。「ん」で始まるURLは、その代表例というわけですね。

見た目は同じ?URLの巧妙なカラクリ

見た目が同じ2つのURLが並び、片方の影にドクロマークが浮かんでいるイラスト。フィッシング詐欺で使われるURLの巧妙な偽装(ホモグラフ攻撃)を示している。

実は、私たちの目には同じ「ん」や「アマゾン」という文字に見えても、スマホやパソコンの世界では全く別のものとして扱われている、という驚きの事実があります。

この背景には、「Punycode(ピュニコード)」という、日本語などの文字を英数字に変換する国際的なルールが関係しています。

例えば、ブラウザのアドレスバーに表示される「ん」で始まるURLは、内部的には「xn--」といった、人間には意味不明な英数字の羅列に翻訳されて処理されているんです。

攻撃者はこの仕組みを悪用します。

本物のサイトで使われている文字と、見た目がそっくりな別の国の文字(例えば、ギリシャ文字やキリル文字など)を混ぜてドメインを登録するのです。

これは「ホモグラフ攻撃」とも呼ばれる手口で、私たちの目には全く同じに見えても、Punycodeで変換すると全く別の文字列、つまり全く別のサイトにつながるURLが出来上がってしまう、というわけです。

ぱっと見は同じでも、行き先は個人情報を盗むための偽サイト、という巧妙なカラクリがあることを、ぜひ心の片隅に置いておいてください。

宅配便を装う巧妙な偽SMSの実例

宅配業者を装った不在通知SMSと、そこに含まれる「ん」で始まるURLを、不安そうに見つめる女性のイラスト。フィッシング詐欺の具体的な手口を表している。

「お客様宛にお荷物のお届けにあがりましたが不在の為持ち帰りました。下記よりご確認ください。 んttp://…」

こんなSMS、あなたも一度は受け取ったことがあるかもしれません。

これは、フィッシング詐欺で非常によく使われる、典型的な手口です。

情報処理推進機構(IPA)も、宅配便業者をかたるSMSやメールについて、繰り返し注意喚起を行っています。出典:情報処理推進機構(IPA)

ちょうどネット通販で何かを頼んだタイミングだったりすると、「あ、あの荷物かな?」と、正直、ついクリックしてしまいそうになりますよね。

セキュア女子
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そうそう!まさにこの前、ちょうど荷物を待ってる時に来て焦った…!

これは、私たちの「荷物を受け取れないと困る」という損失回避の心理を巧みに突いた手口なんです。

しかし、そのリンクの先にあるのは、本物そっくりに作られた偽の再配達依頼サイト。

そこで住所や氏名、電話番号、そして最終的にはクレジットカード情報まで入力させられてしまう…というのが、詐欺の狙いです。

心当たりがあったとしても、SMS内のURLは絶対にタップせず、公式アプリや検索エンジンから公式サイトを確認するという冷静な行動が、あなた自身を守ることに繋がります。

「ん」だけじゃない、危険な日本語URL

ここまで「ん」の危険性についてお話ししてきましたが、注意すべきは「ん」だけではありません

むしろ、私たちが日常的に使う文字の中にこそ、巧妙な罠が潜んでいます。

例えば、以下のような文字は、攻撃者によって偽サイトのURLに使われやすい代表例です。

見間違いやすい文字(偽物)本物の文字URLでの使われ方の例(偽)
ー (長音記号)一 (漢数字のイチ)rakuten-ichiba.co.jp
O (アルファベットのオー)0 (数字のゼロ)amazon-point2024.com
l (小文字のエル)I (大文字のアイ)mlcrosoft.com
c (シー)с (キリル文字のスェー)apple-iсloud.com

いかがでしょうか。ぱっと見ただけでは、その違いに気づくのは非常に難しいですよね。

他にも、「限定セール」や「当選おめでとう」「アカウントがロックされました」といった、私たちの心を揺さぶる言葉をURLに含めて、冷静な判断を奪いクリックさせようとする手口も後を絶ちません。

URLに日本語が含まれている場合は、それがどんな言葉であっても、まずは「これって本物かな?」と一度立ち止まって疑う視点を持つこと。それが、詐欺被害を防ぐための最も重要な第一歩になります。

もう騙されない。「ん」URL詐欺から身を守る技

ポイント

  • クリック前に5秒!スマホでの確認術
  • もし開いたら?被害を止める3ステップ
  • 専門家が教える、意外なスマホ設定
  • 騙されないための3つの安心な新習慣
  • 「ん」URL詐欺 よくある質問(FAQ)

ここまで読んでくださったあなたは、日本語URLに潜む危険性と、その巧妙なカラクリについて、きっと深くご理解いただけたはずです。

「なんだかスマホを触るのが怖くなってきた…」なんて、不安に思われたかもしれません。

でも、大丈夫です。ここからは、そんな巧妙な詐欺から、ご自身のスマホと大切な情報を守るための具体的な方法を、分かりやすくお伝えしていきますね。

どれも今日からすぐに実践できる、簡単でとても効果的なものばかりですよ。

クリック前に5秒!スマホでの確認術

スマートフォンの画面でURLを指で長押しすると、ポップアップで本当のリンク先が表示され、安全確認をしているイラスト。フィッシング対策の具体的な方法を示している。

一番簡単で、そして何より効果的なのが、送られてきたURLを「タップする前に長押しする」という、たった5秒の習慣です。

LINEやSMS、メールなどで送られてきたリンクを、タップせずに指でそっと長押ししてみてください。

すると、多くの場合、そのリンクが実際にどこに繋がっているのか、本当のURLがポップアップで表示されるはずです。

ここでチェックすべきポイントは、ドメイン名(.jpや.comの前の部分)です。

表示された文字列が、公式サイトのドメイン(例えば、amazon.co.jp や rakuten.co.jp など)と明らかに違う怪しいものであれば、それは詐欺です。

たとえURLの先頭に「amazon」という文字が入っていても、ドメイン名本体が「.xyz」や「.top」など見慣れないものであれば、それは偽物です。

もし長押しで確認できない場合は、URLをコピーしてメモ帳アプリに貼り付けて全体を確認するのも有効な手段です。

この一手間が、あなたを危険な偽サイトから守る、とても大きな盾になってくれます。

もし開いたら?被害を止める3ステップ

フィッシング詐欺被害時の対処法を示す3つのアイコン。「機内モード」「パスワード変更」「専門機関への相談」が並んでいるイラスト。

万が一、うっかり偽サイトを開いてしまったり、情報を入力してしまったとしても、どうか自分を責めないでください。

手口は本当に巧妙なので、誰にでも起こりうることです。大切なのは、その後の対応です。

もしもの時のために、以下の3ステップを落ち着いて実行してください。

  1. 通信を遮断する
    まず、慌てずにスマホを「機内モード」に設定してください。これにより、これ以上情報が外部に送信されたり、ウイルスに感染したりするリスクを最小限に抑えます。
  2. IDとパスワードをすぐに変更する
    別の安全なパソコンなどから、情報を入力してしまったサイトのIDとパスワードを直ちに変更しましょう。同じパスワードを他のサイトでも使い回している場合は、手間でも必ず全てのパスワードを変更してください。
  3. 専門機関に連絡・相談する
    もしクレジットカード情報を入力してしまった場合は、すぐにカード会社に連絡して利用停止の手続きを取ってください。また、不安な場合は、警察の相談窓口である「サイバー犯罪相談窓口(#9110)」や、「消費生活センター(188)」に電話して指示を仰ぎましょう。

被害に遭ってしまったら、パニックにならず「通信遮断」「パスワード変更」「専門機関への連絡」の3つを速やかに行動に移すことが、被害を最小限に食い止める鍵となります。

専門家が教える、意外なスマホ設定

実は、私たちが普段使っているスマホには、セキュリティを高めてくれる便利な機能が元々備わっています。

でも、意外と初期設定のままで、その機能が十分に活かされていないことも少なくありません。

総務省も、国民の情報セキュリティ意識向上のため、フィルタリングサービスの活用を推奨しています。出典:総務省 国民のための情報セキュリティサイト

ぜひこの機会に、ご自身のスマホ設定を見直してみてください。

  • iPhoneの場合
    「設定」アプリを開き、「メッセージ」→「不明な差出人およびスパム」と進みます。ここで「不明な差出人をフィルタ」をオンにしてください。これにより、連絡先に登録されていない番号からのSMSが別のリストに振り分けられ、通知もオフになります。
  • Androidの場合
    お使いの機種やOSのバージョンによって異なりますが、標準のメッセージアプリにスパムフィルタ機能が搭載されていることが多いです。また、ドコモ、au、ソフトバンクなどの各キャリアが提供している、迷惑SMSのブロックサービス(多くは無料)を利用するのが非常に効果的です。

これらの設定は、全ての詐欺SMSを100%防げるわけではありません。ですが、危険なメッセージに触れる機会そのものを大幅に減らすことができる、とても有効な対策です。

スマホの標準機能に加えて、さらにセキュリティを強化したい場合は、専門のセキュリティソフトの導入がおすすめです。こちらの記事で、主要なソフトを徹底比較していますので、ぜひ自分に合った一本を見つけてみてください。

騙されないための3つの安心な新習慣

日々進化する詐欺の手口から身を守るには、ツールの力だけでなく、最終的には私たち自身の心掛けが何より大切になります。

そこで、今日からあなたの「当たり前」にしてほしい、3つの安心な新習慣を提案させてください。

  1. 公式アプリやブックマークを「いつもの入り口」にする
    よく使うショッピングサイトや銀行などは、必ず公式アプリや、事前にブックマークしたリンクからアクセスすることを徹底しましょう。メールやSMSのリンクからアクセスするのをやめるだけで、フィッシング詐欺に遭遇するリスクはほぼゼロになります。
  2. 「お得な話」ほど、まず疑う
    「限定セール」「景品当選」といった、私たちの欲や好奇心をくすぐる言葉には、特に注意が必要です。あまりに美味しい話が、見知らぬ人からSMSで届くことはまずありません。「これは詐欺かも?」と疑う冷静さが、最強のセキュリティになります。
  3. 安易に情報を入力しない・させない
    少しでも怪しいと感じたサイトでは、絶対に個人情報やパスワードを入力しないでください。また、家族や友人にも「怪しいURLが来たら、何か入力する前にまず相談してね」と声をかけておくことが、大切な人を守ることに繋がります。

これらの習慣を意識するだけで、あなたのデジタルライフは、格段に安全で快適なものになるはずですよ。

「ん」URL詐欺 よくある質問(FAQ)

最後に、この「ん」URL詐欺に関して、多くの方が疑問に思うであろう点をQ&A形式でまとめてみました。

「ん」から始まるURLは、すべて危険なのですか?

いいえ、すべてが危険なわけではありません
実際に、企業がキャンペーンなどで正規の日本語ドメイン(例: https://〇〇キャンペーン.jp など)を使うこともあります。
ただ、詐欺に悪用されやすいのも事実なので、「このURLは本当に公式サイトのものかな?」と、一度立ち止まってドメイン名などを慎重に確認する癖をつけるのがおすすめです。

家族や友人が「ん」URL詐欺に遭わないか心配です。何を伝えれば良いですか?

専門的な言葉で難しく説明するよりも、シンプルに伝えるのが一番効果的です。
LINEとかで変な日本語のURLが来ても、すぐに押さないでまず私に相談してね」と、一言声をかけてあげるだけで、被害を防げる可能性はぐっと高まります。
この記事を「こんな詐欺があるんだって、気をつけてね」と共有してあげるのも、きっと喜ばれると思いますよ。

スマートフォンのセキュリティアプリで「ん」フィッシングは防げますか?

はい、ある程度の効果は期待できます
高機能なセキュリティアプリの多くは、既知の危険なサイトのリストを持っており、アクセスしようとすると警告を出してブロックしてくれます。
ですが、登場したばかりの新しい詐欺サイトには対応が間に合わないことも少なくありません。
アプリはあくまで補助的なお守りと考え、最後はご自身の目で確認することが、やはり最も確実な対策と言えます。

アプリも万能ではありませんが、信頼性の高いセキュリティソフトを導入することは、総合的な安全対策として非常に重要です。
どのソフトを選べば良いか迷っている方は、こちらの比較記事もぜひ参考にしてみてくださいね。

まとめ:「ん」から始まるURLフィッシングに騙されないために

最後に、この記事でご紹介した大切なポイントを、もう一度一緒に確認しましょう。

  • 「ん」など見慣れない日本語URLは、私たちの「日本語だから大丈夫かも」という安心感を逆手に取った詐欺に悪用されやすいこと。
  • LINEやSMSで届いた怪しいURLはすぐにクリックせず、まずは指で「長押し」して、本当のリンク先を確認する癖をつけること。
  • よく使うサイトは公式アプリやブックマークからアクセスする習慣をつけ、安易にリンクを開かないことが最も確実な自衛策になること。

正しい知識は、あなたと、あなたの大切な情報を危険から守る最強の盾になります。今日からこの3つのポイントを少し意識するだけで、もう怪しいURLに惑わされることなく、安心して快適なスマホライフを楽しんでくださいね。

セキュア女子
セキュア女子

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

  • この記事を書いた人

しろ

官公庁の情報政策部門に勤務し、公共の情報システムやセキュリティ対策の実務に携わっています。幅広いIT経験と国家試験合格の知識を活かし、実務に根ざしたセキュリティ情報を発信しています☺️

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