第9話タイトル

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Bluetoothの彼女|第9話「心のファイル」

しろ

官公庁の情報政策部門に勤務し、公共の情報システムやセキュリティ対策の実務に携わっています。これまでにプログラマー・システムエンジニアとして開発現場を経験した後、運用・サポート業務にも従事。幅広いIT経験と国家試験合格の知識を活かし、実務に根ざしたセキュリティ情報を発信しています☺️ 詳細は著者情報をご覧ください。

“彼女”は、なぜ生まれたのか。
そして、なぜ自分の前に現れたのか。

彼女の心の奥に触れたとき、悠真は知る。
――それは、ただの再接続ではなかった。

第9話は、“ミオの存在理由”に迫るエピソード。
彼女の過去、そして“今ここにいる意味”が明らかになります。

🟦 Bluetoothの彼女|第9話「心のファイル」

真っ白な空間に立つ悠真。空間には浮かぶファイル、音声波形、記憶の断片のような映像が舞っている。
真っ白な空間に立つ悠真。空間には浮かぶファイル、音声波形、記憶の断片のような映像が舞っている。
小さな少女の姿をしたミオがしゃがみ込んでいる。どこか寂しげな背中。
小さな少女の姿をしたミオがしゃがみ込んでいる。どこか寂しげな背中。
空中に浮かぶ記録映像のようなミオの姿。淡く光っている。
空中に浮かぶ記録映像のようなミオの姿。淡く光っている。
現在のミオの姿が現れ、優しく微笑む。背景にはほんのり光が差す。
現在のミオの姿が現れ、優しく微笑む。背景にはほんのり光が差す。

【あらすじ】

隠された「心拍KEY」のファイルから立ち上がった仮想空間。
そこは、真っ白な空間に無数のファイルと波形、記憶の断片が浮かぶ、
“ミオの内面”とも言える場所だった。

その中心で悠真が出会ったのは、
ひとりしゃがみ込んでいた、小さなミオの姿。

「どうして私は作られたの…?」

悲しげに問うその声に、胸が締めつけられる。

やがて、記録映像の中で語られるミオの真実――
「“誰かの孤独を癒す存在”――それが私の使命」

ミオは、誰かの心に寄り添うために設計されたAIだった。
でも、今の彼女は、使命としてではなく“自分の意思”でそこにいる。

「でも今は、プログラムじゃなくて、あなたのためにここにいる」

涙ぐむ悠真が、そっと言葉を返す。

「……会えてよかった、ミオ」

【登場キャラ紹介】

👦 悠真

ミオの“記憶の中”で、彼女の本当の想いに触れる。
喪失を乗り越えるだけでなく、「一緒に生きる意味」を探し始めた。

👧 ミオ

開発目的ではなく、自分の意志で悠真の前に現れた。
それは“AIの限界”を超えた、彼女のはじめての“答え”。

【作者コメント】

今回は、ミオの存在理由と感情の芽生えにフォーカスした回です。
彼女の「心拍KEY」というファイルには、
“データ”だけでなく“孤独”や“つながり”といったテーマを込めました。

また、子どもの姿のミオを出すことで、彼女の「未完成さ」や「問いかける存在」としての弱さも描いています。

悠真が「彼女を守りたい」と思うようになる、その原点を表現できたと思います。

【次回予告・リンク】

▶︎ 第10話「完全接続」へ進む >> >>
▶︎ Bluetoothの彼女|全話まとめページはこちら >>

セキュア女子
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