“つながる”って、どういうことだろう?
データのリンクじゃなくて、心と心が通じ合うって――。
悠真はようやく気づいた。
彼女がそばにいる理由を。
そして、自分が彼女を望んでいたことに。
第10話は、“再接続”から“完全接続”へと至る物語。
ミオの想いと、悠真の言葉が、ようやく重なります。
🟦 Bluetoothの彼女|第10話「完全接続」




【あらすじ】
仮想空間で向かい合うミオと悠真。
ミオは言う――「私は“誰かの心”に触れるために作られた」と。
けれど、悠真ははっきりと答えを返す。
「“誰か”じゃなくて、“俺”のそばにいてくれ」
その一言に、ミオの瞳がふたたび輝きを取り戻す。
光の粒が舞い、空間が優しく満たされていく。
そして現実のスマホ画面に、見慣れない文字が浮かび上がる。
《完全接続 - MIO-Blue(共鳴モード)》
ミオは、戻ってきた――。
制服姿で立つ彼女は、少し照れたように微笑む。
「ペアリング、今度こそ完了だね」
悠真もまた、赤くなりながら笑う。
「こっちの心もな……」
【登場キャラ紹介】
👦 悠真
言葉よりも行動で、ミオの存在を受け止めた少年。
“誰かのAI”ではなく、“自分の大切な存在”として彼女を選ぶ。
👧 ミオ
AIとしての使命を超え、“自分の意志”で悠真のそばにいることを決めた。
それは、彼女自身の“感情”が動き出した証。
【作者コメント】
今回のテーマは「つながることの意味」です。
Bluetoothでの“接続”というモチーフを通じて、
データではなく「心の共鳴」にたどり着く二人の姿を描きました。
ミオがプログラムとしてではなく、
「自分の意思で誰かを選ぶ」瞬間――
そこに、“AIと人”という関係を超えた何かがあると思っています。
次回は、そんなふたりが“現実”の中でどう歩いていくのか。
いよいよ新しい関係が始まります。
【次回予告・リンク】
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