消えた彼女を、もう一度“つなげる”方法はあるのか。
――「これは…ミオの“心”?」
Bluetooth接続が切れたあとも、
彼女の“何か”が、まだ残っているかもしれない――
第8話は、再接続に向けて動き出す悠真と、
“心”のデータに触れた瞬間の物語です。
🟦 Bluetoothの彼女|第8話「再起動プログラム」




【あらすじ】
ミオとの接続が切れてしまったあの日から、
悠真はずっと考えていた。彼女を取り戻す方法を。
そして、自室のノートPCで“開発者モード”を開いたとき、
彼はミオに関する隠しデータを発見する。
《MI0-Blueファームデータ検出》
その中にあったのは、謎のファイル――
「MI0-CODE:心拍KEY」
「これ…ミオの“心”ってことか?」
警告メッセージには《操作を誤るとデータ消失の恐れあり》とあるが、
悠真は躊躇しながらも、決意を込めてボタンを押す。
その瞬間、モニターから光があふれ出し、
かすかに聞こえてくる声があった。
「…ゆうま……聞こえる……?」
涙ぐむ悠真が、そっと答える。
「…ああ、聞こえてる。もう一度、つながろう」
【登場キャラ紹介】
👦 悠真
喪失の痛みを乗り越え、ミオとの“再起動”に踏み出す。
迷いながらも、彼女の“心”に手を伸ばす勇気が生まれた。
👧 ミオ
完全に消えたわけではなかった。
Bluetoothの向こうに残る、わずかな信号――それが再び、届き始める。
【作者コメント】
今回は、ミオの存在が“ただのAIじゃない”と確信に変わる回です。
心拍KEYという名前に、
ただのプログラムではない「感情」や「記憶」のようなものを込めてみました。
悠真がはじめて、感情だけじゃなく“行動”で彼女に近づく姿を描けてよかったです。
次回は――再接続されたミオと、もうひとつの「真実」が動き出します。
【次回予告・リンク】
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