10月27日、ドコモ光の利用者の情報44万件が流出したと発表されました。ニュースの見出しだけを見て、「うちもドコモ光だけど大丈夫?」と思った方は多いはずです。
結論から言うと、対象はドコモ光の「plala(Sコース)」を使っている人と、過去6か月以内に解約した人です。同じぷららでも「plala(ドコモ光)」は対象外と、ドコモが明記しています。
この記事は、2026年10月27日時点のドコモとSo-netの発表をもとにしています。
まもるうちはドコモ光でプロバイダはぷらら…だった気がする。これって対象なの?
しろぷららには2種類あるんだ。どっちなのかは、手元で見当がつけられるよ
- ドコモ光の流出で、対象になる人とならない人
- 「plala(Sコース)」と普通の「plala」の違い
- 自分がSコースかどうか、手元で見当をつける手がかり
- 同じ週のGMOの件と、ドコモ光のGMOとくとくBBの関係
- 対象だったときに、今日からやること
- 2027年のOCN統合に向けて、IDを書き出しておく理由
ドコモ光の情報漏洩、ドコモ光で対象なのは「plala(Sコース)」
今回の流出元は、ドコモの業務委託先であるソニーネットワークコミュニケーションズです。同社が管理するSo-netの会員データベースに、不正アクセスがありました。
ドコモ光のうち流出したのは、「plala(Sコース)」の利用者と、過去6か月以内の解約者の44万3,495件です。中身はドコモの発表に沿って表にしました(NTTドコモ「【お詫び】ドコモ光「plala(Sコース)」をご利用のお客さま情報流出に関するお知らせ」)。
| 区分 | 中身(ドコモの発表) |
|---|---|
| 流出した可能性のある情報 | 氏名、電話番号、生年月日、性別、So-netのメールアドレス(so-net.ne.jp)、連絡先メールアドレス(登録者のみ)、So-netマイページのユーザーID、インターネット接続用ID |
| 含まれない情報 | パスワード、クレジットカード情報、金融機関の口座情報などの決済関連情報 |
| 対象外と明記されたもの | 「plala(ドコモ光)」「ぷらら光メイト with フレッツ」など、Sコース以外のお客さま |
| 二次被害 | 10月27日時点で確認されていない |
経緯は次のとおりです。10月19日に不正アクセスが起き、So-netは23日にサーバーを止めて通信を遮断しました。24日に漏えいを確認し、ドコモへの報告は26日、公表は27日です(So-net「So-net会員データベースへの不正アクセスに伴う情報漏洩に関するお詫びとお知らせ」)。
対象の人には、ドコモが個別に連絡するとしています。ただ、連絡の手段は発表に書かれていません。
「ぷらら」は2つある。Sコースは元So-netの人のコース
ドコモ光は、光回線とプロバイダを組み合わせて契約するサービスです。プロバイダは、plala・OCN・GMOとくとくBBなどの中から選ぶ形です(NTTドコモ ドコモ光 プロバイダ一覧)。
ややこしいのは、プロバイダの「plala」に2種類あることです。
| plala(ドコモ光) | plala(Sコース)(ドコモ光) | |
|---|---|---|
| どんな人のコースか | 普通にplalaを選んだ人 | So-net光などからドコモ光へ移った人 |
| メールアドレス | plala.or.jp | So-net時代のso-net.ne.jpを引き継げる。plala.or.jpも使える |
| 今回の流出 | 対象外(ドコモが明記) | 対象 |
Sコースは、「So-net 光 with フレッツ」「So-net 光 プラス」などを使っていた人向けのコースです。メールアドレスや接続設定を変えずに移れる、とドコモは案内しています(NTTドコモ「plala(Sコース)」)。
名前はぷららでも、中身の会員情報はSo-net側で管理されていた、ということになります。正直、利用者からは見えにくい構造だと感じました。
自分がSコースかどうか、手元で見当をつける
契約書類をすぐに出せなくても、普段使っているものから見当はつきます。ただし、どれも目安です。
| 手がかり | 当てはまったら |
|---|---|
| ドコモ光で、so-net.ne.jpのメールアドレスを使っている | Sコースの可能性が高い |
| ドコモ光の前に、So-net光を使っていた | Sコースの可能性がある |
| プロバイダの設定や手続きで、So-netマイページにログインしている | Sコースの可能性がある |
| プロバイダがOCN・GMOとくとくBBなど、plala以外 | 今回のドコモ光の流出の対象外(ドコモの発表) |
逆に、plala.or.jpのアドレスしか使っていなくても、それだけで普通のplalaとは言い切れません。Sコースでもplala.or.jpのアドレスを使えるからです(前述のドコモの案内)。
はっきりさせたいときは、plala(Sコース)特設ダイヤル(0120-035-700、10時〜19時、土日祝も受付)に聞くのが確実です。番号は、メールやSMSに書かれたものではなく、ドコモのお知らせページで確かめてからかけてください。
なお、So-netと直接契約している人は別の区分です。会員情報214万1,986件のほか、メールサービス(G)・A-Boxなど4つのメールのパスワードも計5万4,401件漏れ、10月27日に初期化されました。該当する人は、So-netのマイページで設定し直す必要があります(前述のSo-netの発表)。
So-net側では、銀行口座情報16件と通知書情報7件の漏えいも公表されています。ドコモ光のSコースの項目とは、分けて確認してください。
ドコモ光のGMOとくとくBBは? 同じ週のGMOの件とは別のサービス
同じ週には、GMOインターネットが提供する「お名前.com デスクトップクラウド」での不正アクセスも、大きく報じられました。「ドコモ光のGMOとくとくBBは関係あるのか」という質問も出ています。
GMOの発表で対象サービスとされているのは、「お名前.com デスクトップクラウド(全プラン)」です。10月22日の第2報、23日の第3報とも同じ書き方です(GMOインターネットグループ 重要なお知らせ)。プロバイダのGMOとくとくBBは、対象サービスとして挙げられていません。
ただ、筆者が確認した発表だけで、影響がないと言い切ることもできません。続報は27日の第12報まで出ているので、気になる方は上の一覧で最新のものを見てください。
対象だったときに、今日からやること
ドコモの発表では、今回のSコースの対象データにパスワードや決済関連情報は含まれていません。気をつけたいのは、漏れた情報を使って届く連絡のほうです。
氏名・電話番号・生年月日・メールアドレス・ユーザーIDがそろうと、本人しか知らないはずの情報を並べた連絡が作れます。「ご本人確認のため」と言われると、つい信じたくなるのが怖いところです。
- 届いたメールやSMSのリンクは開かない。添付ファイルも開かない
- 「お詫び」「補償」「再設定」を名乗る連絡は、公式サイトのお知らせと照らし合わせる
- 電話で聞かれても、パスワードや暗証番号は答えない
リンクを開かないのが基本です。そのうえで、うっかり開いてしまったときの備えとして、フィッシング対策の機能を持つセキュリティソフトを入れておく方法もあります。
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※同じサイト内の記事です。プランごとの機能と価格を表で比べています
ドコモの個別連絡が届く予定なので、それを装った連絡も紛れ込みやすくなります。本物かどうか迷ったら、届いた連絡からではなく、自分で開いたドコモのお知らせページから確かめてください。
電話番号が漏れたかどうかを外部のサイトで調べたくなった方は、電話番号の流出チェックサイト 入力欄まで確かめた対応表も参考にしてください。調べるサイト自体が偽物、というケースもあります。
気をつけたい点
「過去6か月以内」と「3月以降」は言い方が違う
ドコモは「過去6か月以内に解約」、So-netは「2026年3月以降の元会員」と書いています。解約が3月前後の方は、特設ダイヤルで確かめたほうが安心です。原因は「調査中」で、数字も続報で変わることがあります。
メールアドレスを変えるのは手間もかかる
so-net.ne.jpのアドレスは、So-netマイページで変更できます。ただし@の右側の部分は変えられません。銀行や通販サイトに登録した連絡先を付け替える手間もかかります。
ただ、ぷららとSo-netのメールアドレスは、2028年3月31日で使えなくなります(ぷらら「サービス統合について」)。どうせ付け替えるなら、今回を機に、プロバイダに左右されないアドレスへ移す手もあると思います。
【現役SEの視点】IDが3組ある人は、2027年の統合が次の山
今回いちばん引っかかったのは、Sコースの人が持っているIDの多さです。
ドコモの案内では、Sコースの認証IDは3組あります。So-netから引き継いだ接続ID、So-netマイページのID、plalaのユーザーIDです。さらに、Sコースは2027年10月から順次、OCNインターネットに統合されます(NTTドコモ「OCNインターネットへのサービス統合について」)。
統合のための申し込みや費用はかかりません。ただ、利用状況によってはIDやメールアドレスの再設定が必要になる場合がある、とぷららは案内しています。
運用の側から見ると、名前が変わっても中のIDは前のまま、という状態は棚卸しで見落とされやすい場所です。今回漏れたのは、まさにその「前の名前のID」でした。ぷららも、統合に便乗した不審な電話や案内に注意を呼びかけています。
いまのうちに、次の3つを書き出しておくのがおすすめです。
- 持っているID(接続ID・So-netマイページ・plala)と、使っているメールアドレス
- それぞれのIDでログインしている場所(マイページ、ルーターの接続設定)
- 正規の案内がいつ・何で届くか(ぷららの予定では、2027年7月から郵送。統合が終わるとメールで通知)
ぷららの案内によると、ドコモからの連絡でIDやパスワードの確認、支払いの依頼、その場での対応を求めることはありません。とはいえ本当に再設定が必要な人もいるので、ID切り替えの連絡をすべて偽物とは決めつけられません。届いたメールやSMSのリンクからは手続きせず、ドコモやぷららの公式ページを自分で開いて確かめてください。
漏えいのニュースが続く時期は、確認ツールを名乗る偽サイトも出やすくなります。その見分け方はhave i been pwned 偽サイトに注意|安全性と本物の見分け方にまとめています。
まとめ
- ドコモ光の流出の対象は、plala(Sコース)の利用中と過去6か月以内に解約した人。普通のplala(ドコモ光)は対象外とドコモが明記
- Sコースは、So-net光などからドコモ光へ移った人のコース。so-net.ne.jpのメールアドレスは手がかりの一つだが、plala.or.jpだけで普通のplalaとは言い切れない。確実なのは特設ダイヤル
- ドコモ光のSコースで流出したのは氏名・電話番号・生年月日・メールアドレス・IDなど。パスワードと決済関連情報は含まれないとドコモは発表している。So-net直接の会員は、メールのパスワードや口座情報など別の区分がある
- GMOの件で対象サービスとされているのはお名前.com デスクトップクラウド。GMOとくとくBBは挙げられていないが、影響がないとまでは確認できていない
- 当面の注意点は、漏れた情報を並べた偽の連絡。確認は自分で開いた公式ページから
- 2027年10月からのOCN統合に備えて、手元のIDとメールアドレスを書き出しておく。ぷららとSo-netのアドレスは2028年3月31日で使えなくなる
引っかかった点
- 名前は「plala」なのに、会員情報はSo-net側にあった点。契約者から見えるプロバイダ名と、データを持っている会社が一致しないことは、今回の発表を読むまで筆者も意識していませんでした
- 対象者への「個別の連絡」の手段が、ドコモとSo-netのどちらの発表にも書かれていない点。メールなのか郵送なのか分からないと、偽物との見分けが難しくなります
- My docomoのどこでプロバイダ名が分かるのか、公式の案内は見つけられませんでした
