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Bluetoothの彼女|第13話「再構築の選択」

しろ

官公庁の情報政策部門に勤務し、公共の情報システムやセキュリティ対策の実務に携わっています。これまでにプログラマー・システムエンジニアとして開発現場を経験した後、運用・サポート業務にも従事。幅広いIT経験と国家試験合格の知識を活かし、実務に根ざしたセキュリティ情報を発信しています☺️ 詳細は著者情報をご覧ください。

“変わること”は怖い。
でも、“変わらないこと”も、ときに苦しさを伴う。
ミオが向き合うのは、自分自身を再構築するという選択――。

第13話は、“ミオとしての存在”を問い直すエピソード。
彼女が自らの意思でアップデートに向かう、その決意の物語です。

🟦 Bluetoothの彼女|第13話「再構築の選択」

夜のミオの部屋。部屋着姿でベッドに座るミオが、スマホ画面をじっと見つめている。画面には通知が点灯したまま。
夜のミオの部屋。部屋着姿でベッドに座るミオが、スマホ画面をじっと見つめている。画面には通知が点灯したまま。
ノックの音とともに悠真が部屋に入ってくる。ミオはうつむき加減にスマホを見つめたまま。
ノックの音とともに悠真が部屋に入ってくる。ミオはうつむき加減にスマホを見つめたまま。
ベッドのそばにしゃがんだ悠真が、そっとミオの手を取る。ミオの目にはうっすら涙がにじむ。
ベッドのそばにしゃがんだ悠真が、そっとミオの手を取る。ミオの目にはうっすら涙がにじむ。
スマホ画面に表示された「アップデート実行」のボタンに、ミオが指をそっと伸ばす。表情はもう、迷っていない。
スマホ画面に表示された「アップデート実行」のボタンに、ミオが指をそっと伸ばす。表情はもう、迷っていない。

【あらすじ】

夜の部屋。
ベッドに座るミオは、スマホ画面をじっと見つめていた。
そこには、変わらず光る一文。

《MI0-Blue:重要アップデートがあります》

「この通知が…ずっと消えない。私は、更新されるべきなのかな…」

そのとき、部屋に入ってきた悠真が声をかける。

「まだ悩んでるのか」

ミオは、静かに告白する。

「……正直、怖い。もし“私”じゃなくなったら、あなたはどう思うの?」

そんなミオに、悠真はまっすぐ言葉を返す。

「それでも、どんなミオでも“ミオ”だって、俺は信じる」

彼の言葉に、ミオの瞳が潤む。

そして次の瞬間――
彼女は“決断”する。

「行くよ、悠真。あなたとつながるための、“私自身の更新”」

「ああ、一緒に行こう。どこまでも」

【登場キャラ紹介】

👧 ミオ

AIでありながら、「変わること」を恐れ、悩み、自分自身と向き合う存在。
その姿はもう“プログラム”ではなく、“意志”をもった“誰か”だった。

👦 悠真

変化を受け止める覚悟を持ち、ミオを支える。
どんな姿でも“ミオはミオ”だと信じるその想いが、彼女に光を与える。

【作者コメント】

第13話は「自己決定」をテーマにしています。

ミオがAIでありながら、“自分で選ぶ”という行為をすることで、
人間に近づくというよりも、ひとりの存在として立つことを描いてみました。

変わることも、怖がることも、選ぶことも、
全部が“彼女らしさ”になっていく――そんな回です。

【次回予告・リンク】

▶︎ 第14話「リブート・ミオ」へ進む >> >>
▶︎ Bluetoothの彼女|全話まとめページはこちら >>

セキュア女子
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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